うつうつした気分のときにはBlueGrassという音楽!

音楽

Bluegrassとは?

Bluegrassという音楽ジャンルをご存知でしょうか?

大きくはカントリーミュージック系の音楽ですが、アイルランド系の伝承音楽をベースに1940年台ごろのビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズという人たちからアメリカで始まったアコースティック音楽ジャンルです。

Bluegrassとはアパラチアあたりに植生する牧草のことらしいです。土の香りのする音楽のイメージと合っています。

ブルーグラスは、バンジョー、フラットマンドリン、フィドル、ウッドベース、アコースティックギターのバンド編成が一般的。これにドブロが加わったりします。楽器の名前を聞いてもよくご存知ない楽器が多いでしょうが、音を聞けばすぐわかります。西部劇のちょっとドジなギャングが銀行を襲ってあたふたと逃げていくときの音楽。東京ディズニーランドだと、ビック・サンダー・マウンテンとかスプラッシュ・マウンテンとかエリアで流れている音楽です。

楽曲のイメージは?

明るいイメージのインスタルメンタルやしっとり歌う曲も数多くありますが、概してメジャーコード進行の晴れやかな曲が多いです。

ギャングのBGMのイメージは、1967年のアメリカ映画「俺たちに明日はない(邦題)」(Bonnie & Clyde)で、使われたFoggy Mountain Breakdownという曲が使われたから出たイメージですね。

 この映画は、アメリカンニューシネマの先駆的作品。これについては語ることたくさんあり、また、別の機会に

私がこれにはまった理由

中学2年生の時の冬に父親にねだってギターを買ってもらいました。18,000円のモーリスギターでした。フォークソングとかなんかをポロポロ引いていたと思います。フェンダーストラトキャスーにも興味があったのですが、なぜかエレキの方へは強く向かわず、ボブ・ディラン、ウッディーガスリーと時代を遡って、ディープなカントリー・ブルースの方へ向かって行きました。そっちの方はどうも暗くて閉塞的な感じがするんですが、そこらへんの音楽ジャンルの横っちょにBluegrassがいたんですね。

きっかけの曲はよく覚えていないですが、『脱出』という映画でみたシーンがそのきっかけのひとつだったような気がします。

ブルーグラスの曲はG→C→Dなどの簡単な3コードの曲が多いのですが、下手くそな私のギターでも、このコード進行ならついていける。すぐにプロの演奏に合わせて楽しめるやん・・というのがハマったきっかけです。ギターがへたくそだったのが、向かう音楽を時代を遡らさせ、そして出会ったということで、自分の下手さが招いた幸運ですね。

それからは、レコード(古っ・・)を買ってはそこに出てくるミュージシャン名から芋づる式にLP(古っ・・)を買っていき、それをかけながら合わせてギターをかき鳴らす・・ということをしていました。

そこで、ドク・ワトソン、クラレンス・ホワイトなどのギターミュージシャンを知り、多くのフラットピッカーを聞いてきました。私の中での速弾きは、イングウェイ・マルムスティーンでもエディ・ヴァン・ヘイレンでもなくクラレンス・ホワイトです。

この頃は、レコードの音源しかなくて、コピーするのも大変でした。回転数を落とすなんてこともアナログの時代で難しいし、回転数落としたら、キーが下がってしまいます。こんなマイナーなジャンルの楽譜(TAB譜)なんてありません。ワンフレーズごと止めて、音を探しての繰り返しで途方もなかったです。

しかもせっかく音を拾ってもそのフレーズをどのように弾いているのかわからず、コピーできない。嬉々として上達しませんでした。

今はいいですね。youtubeなどで動画が見れるんですから。クラレンス・ホワイトという人は、1973年に事故で亡くなっています。youtubeが普及してきて、まさか動いているクラレンスホワイトが見れるようになるとは、本当に驚きました。若い頃にyoutubeがあったらと思うと本当に残念です。

このBluegrassのファンには特長があります。大概のファンは楽器を弾いています。特に日本のファンなどほぼほぼそうなのではないでしょうか。音楽を聴いて、それに合わせて楽器も弾く。リスナー=演奏する人という珍しい図式の音楽ジャンルです。「楽器を弾いているからこそファンになる」と考えると、このジャンルが大きく広がらないのも納得です。

現在のbluegrass

デビット・グリスマンやトニー・ライスなどがジャズやクラシックの要素も取り込みながら、新しいかたちへと進化して行きます。おしゃれで洗練されて、ドラマチックでおしゃれ。もう、単純な3コードの曲なんかほとんどなくなってました。コピーするのはますます大変になってきました。

一方、2000年ごろからは、プログレッシブ・ブルーグラスという流れが広がってきました。ニューグラス・リバイバルなどが発端とは思いいますが、ロックやジャズの要素も取り込み、音楽ジャンルとして豊かに広がっていく流れです。

ベラ・フラック(バンジョー)、クリス・シーリ(マンドリン)など超絶テクニック、高度な音楽理論を持ったミュージシャンが出てきて、さらに魅力的なジャンルに発展していっています。

私にとっては、もはや最初のときにギター片手に聴けた音楽ではなくなってきていますが、新しい人たちも伝統的なブルーグラス音楽に敬意を払ってか今風にアレンジしたり、今の高等技術で加工したりしていますので、相変わらず新鮮な気持ちで楽しめます。

その魅力は・・

楽しく演奏できるこのジャンルのミュージシャンたち、演奏がおわると、「俺のプレーどうだった?」「なかなかよかったやんか!」「そういう君もよかったで!」てな感じで、みんなニコニコ・ゲラゲラ笑いあっています。その姿が本当に楽しそうで、幸せそうで、このような仲間に入りたいな、楽器を弾きたいなと思えます。そこがこのブルーグラスの魅力です。

辛そうに演奏をしている人とか、「どうやかっこいいやろ!」と格好つけて終わるなんていうのはありません。みんな楽しそうです。

私も、なんとかそのような場所に立ちたいなと思いますが、その道ははるかに遠く、寿命が先に尽きてしまいそうです。ですが、拙い演奏でもそれなりに楽しめるジャンルです。末長く付き合っていきたい。で、同じ趣味の人と出会ってニコニコ笑い合いながら演奏を楽しみたいと思っています。

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