双極性障害 あるある 認知行動療法って実際のところどうなの?

躁うつ的生活

認知行動療法をやってみる気になった経緯

今は双極性障害Ⅱ型と診断されていますが、当初は”うつ病”といわれていました。

休職して会社から紹介された精神科の病院に通いいろいろな薬を試しました。ですが、マシになっては落ち込むの繰り返しでなかなか症状が改善されません。

うつ病に治療はまずは「休養」つぎに「薬」。それで1〜3ヶ月ほど休職して復帰というパターンが多いようです。なのに一向に上がってこない。主治医もなかなか復帰を認めてくれない。私も復帰に焦っています。

「このまま休職を続け時間が経てば回復するのだろうか」「薬ぐらいではもはやどうしようもなく何か外からヘルプしてもらわなくては抜け出せなくなっているのでは」

そういう中で「認知行動療法」を知ります。

認知行動療法とは

認知行動療法とは、認知(ものの受け取り方や考え方)に働きかけて気持ちを楽にする心理療法の一種。陥りやすい考え方の癖を自覚して、客観的に自分の考えている・感じている状態を捉えて、補正していく方法。

ストレスを感じると悲観的に考えがちになって、問題を解決できないこころの状態に追い込んでしまいますが、認知療法では、自動的に悲観的に認知してしまった思考がどの程度現実と食い違ってしまっているかを検証して。思考のバランスを取ってストレスに上手に対応できるこころの状態をつくっていく、というものです。

https://www.cbtjp.net

大野先生のここ。当時参考になりました。

うつ病や不安障害(パニック障害、社交不安障害、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害など)、不眠症、摂食障害、統合失調症などの多くの精神疾患に効果があることが実証されてきたようです。

思考の癖を直す方法ですから、上記のような精神疾患の方だけでなく、ストレス多き時代に生きている人全員にとって効果のあるテクニックです。

”認知再構成法”をやってみて

認知再構成法とは

最初は臨床心理士さんとのカウンセリングです。数回のカウンセリングを経て「こんなシートを使って気持ちを整理していきましょうか」と言うことになりました。”認知再構成法”というものです。

①「状況」「出来事」  精神的にストレスを感じたシーンを取り出す

②「自動思考」 その出来事・状況についてどう感じたのか文章化

③その時の感情を、数値化してみる。”不安”;70%、”落ち込み度”;50%、”恐怖”;20%とか

④「自動思考の再構成」違う考え方・捉え方はないか(代替思考)

⑤「再構成」してみて感情の変化はあったか(数値)”不安”;50%、”落ち込み度” ;40%、”恐怖”;15%とか。

など作業をシートに書いて、自分の癖を知り補正していく・・との内容なのですが。

なかなか難しい・・・

簡単にはシートを作れませんでした。

まずは、自分の気分・思考などを客観的に分析しなければなりません。あの時あんなこと言われので自分はこんな気分になっている・・・それを点数で表す・・・難しいです。

「自動思考の再構成」というのもなんだか嘘っぽくて腹に落ちてきません。頭に浮かんできてしまった悲観的な「自動思考」を良いように捉えて「こう解釈するのもありやん」って考えるわけですが、そんなのお芝居のシナリオのように嘘っぽくて、「そんな”置き換え”ができるなら最初からやっているわい!」「そんなふうに切り替えられないのが今困っていることなんやけど!」と思ってしまいます。

ましてや、その「再構成」で置き換えてみたら気分の点数がこうあがった・・・など急に変わるか?

シートを作るのは簡単なのですが、ただ埋めただけ、実際の気分・気持ち・思考の部分では何の変化も起こっていない。という状態です。

自分には合っていないのか?

そう思って、できない自分が情けなく、こう言う方法では救われないのかなとさらに落ち込んだり。

カウンセリングのたびに「どんな落ち込むことがありましたか?」とか聞かれて、「何かがあって落ち込んでいるわけではなく、ただずーっと落ち込んだ気分だっての状態なんですけど」と言っても進まないので、臨床心理士さんを困らせても可哀想だし、「ええっと、上司からこんなこと言われました・・」とか、捻り出したりしてました。

ちょっと”治療”になっていませんね・・・

そうこうしているうちに、躁状態に入ってきて「自分は治った」気分になってしまい、カウンセリングも中断してしまいました。

双極性障害の人にとって認知行動療法は?

効果が見えるのはある程度軽くなってきたうつ病の人

”うつ病”は、心の柔軟性がなくなっている状態、余裕がなくて伸び切っている状態です。

認知行動療法は、うつ病の底の方にいる人、余裕がなくて伸びきってしまっている人には向いてないでしょう。逆効果になる可能性があります。

ですが、うつ状態がある程度上がってきた状態であると、自分を見つめる余裕もできて考え方の癖を治していこうとの行動に移れます。

治って復帰した後でも前向きに生きていくことの助けにもなりますし、予防にもなります。

双極性障害の人にとってはどうでしょう?

双極性障害の人にとってはどうでしょうか?私はうつ期から”ふつう”を通り越して躁転してしまいましたので、必要を感じなくなってしまい治療を投げ出してしまいました。

うつの時期も躁の時期も別のカタチで自分を見失っている。気分の波が激しくて自分では自分の気分状態をよく把握できない。

そのような人には”認知再構成法は向かないと感じました。

ですが、双極性障害の方にもやり方によっては認知行動療法は効果があると思います。

◆まず、認知行動療法で言われる「認知の歪み」に対する気づきが治療を助けます。

躁の期間はそんなに長くないですし、そもそも”治療”しなければという感覚が低いです。ですが、うつの時は「認知の歪み」は確実に深くなっています。「これに落ち入っているな・・・」と自覚するだけでも効果抜群です。

◆双極性障害のうつ期には、躁状態の時に”やっちまった”ことへの反省から自分を追い詰める自分を強く否定してしまうということがあります。ここがうつ病との違いです。

ここについても認知行動療法でも効果はあるはず。深く自分を追い詰めたり、自己否定をする度合いを軽減してくれる効果があります。

まずは薬物療法が基本中の基本ですが、症状を軽くするためにも意識的に取り組んでいくようにします。

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