Openでの就職活動かCloseでの活動がいいのか
双極性障害の人が就職活動をする場合、その障害を持っていることを伝えて(オープンにして)求人に応募するか、障害を持っていることを公表せず(closeで)に応募するか選択に迫られます。
双極性障害の方は見た目には障害を持っているように見えません。(と自覚しています)
障害をOPENにして就職活動をするべきか、障害があることを言わないでCLOSEで活動するか選択できる状態は(不謹慎にも!)ラッキーなことです。
ちなみに私の場合はCLOSEで活動し、就職しています。それぞれのメリット・デメリットとともにそう判断した経緯をお話しします。
CLOSEDでの就職活動のメリットデメリット
メリット1;求人量
CLOSED前提で求人を探すと、当然”普通に”仕事を探す選択肢は広がりますしそれなりの(並の)賃金の案件もチャレンジできます。
メリット2;高キャリア就職を狙う
軽躁状態の時はアクティブに動けアイデアもどんどん湧いてくる”できるヤツ”状態になります。クリエイティブで高キャリアの仕事にも挑戦できます。
躁状態がさらに進んでしますと会社に迷惑をかける場合もあるかもしれません。うつの時期はパフォーマンスが50%〜80%になってしまうかもしれません。
ですが、寛解の状態をうまくコントロールできれば会社側にとってもこちらもメリットがあると思われます。
デメリット1;勤務上の配慮
一方で、障害によるサポートが受けられません。体調が悪くても簡単には休めませんし、休む理由について説明をしづらくどうしても無理をしてしまいます。また、通院への配慮も期待できません。暴走気味の時に指摘してくれる人もいません。
デメリット2;負い目を感じる
心理的に負い目を感じます。
言わないで就職活動するのは、「嘘をついている」というより「問われていないので言ってない」だけなのですが、申し訳ない気がします。
障害を持っている明るみになったらどのような罰を受けるのでしょうか。バレるのを常に心配して仕事するのは、いくら寛解状態にあると言えども、ストレスでもありますし、体調が悪くても無理をしがちです。
OPENでの就職活動のメリット、デメリット
メリット1;障害に対する配慮が期待できる
「障害者採用」で募集されている仕事は、いざというとき障害者としてのサポートを受けられることがメリットです。
通院やカウンセリンングの予約は会社の休みの時にはなかなか取りにくくどうしても平日になりがちです。周りを気にせず休みをとって通院できるのは助かります。
うつ期に入ってどうしても体が動かない時もあるでしょう。サボりと思われないためにも職場のみんなに知っておいてもらっていると安心です。
デメリット1;低賃金
障害者採用の求人を見ると、賃金は悲しいぐらい低いです。その地域の最低賃金での表記ばかりです。
雇用社は”障害者”を舐めています。「雇ってやる!」という態度が匂っています。人件費を極力抑えたいが障害者雇用枠の縛りもあります。最低限の賃金でも仕事を従っている弱い立場の障害者を狙っています。
ここら辺は福祉行政に物申したいところです。
デメリット2;求人量少ない、高キャリアを狙いにくい
当然なのでしょうが、求人量は大変少ないです。
特に脳に障害を持つ精神障害・気分障害・発達障害の方々はコミュニケーション的な配慮が必要な場合も多く、企業側も雇用の仕方、扱い方をよくわかっていない場合が多くあります。「障害者採用」でも選択肢がさらに狭くなっているようです。精神障害者の障害者手帳の保持では応募できないところもあります。
また、求人のほとんどは軽作業か単純なリーチンワークです。仕事を選べません。高キャリアの求人など全くありません。
OPEN | CLOSED | |
賃金 | ○ | × |
求人量 | ○ | × |
高キャリアを狙える | ○ | × |
障害への配慮 | × | ○ |
負い目がない | × | ○ |
障害のあることをOpenにして一般求人に応募するとの選択肢もある
これらとは別に、一般求人に普通に応募するのですが、書類や面接で自分に障害があることを明示するやり方があります。
気持ち的にはこれに越したことはないです。
ですが「障害あり」がメリットになることはまずありません。いくら才能があってその求人にベストフィットしていても「障害あり」は足を引っ張ります。
このパターンでもたくさん応募してきましたが、これで一次選考を通過したことはありません。
不採用の連絡をいただいた際に、その理由については通知されることはありませんが、面接での手応えの感じからOPENにしたことが原因と考えて間違いないと思います。
双極性障害の私はどう活動したのか
双極性障害の人は、幸か不幸かCLOSEDでもOPENでも選択できるという贅沢さを持っています。
ですが、双極性障害は自分の病状を自分で把握しにくい障害なので、CLSEDとOPENの長所・短所に当てはめることが上手にできない。この点本当に悩ましいです。
自分で理解している「自分の寛解状態」に基づき履歴書・職歴書をまとめました。そして、障害を明記したものと記載しないものの2つのバージョンを準備、使い分けることにしました。
1、地元での就職、2、今までのキャリアを活かす、3、今の生活水準を満たす最低限の年収 を条件にしました。その上でまずOPENで探して、なければ障害を明らかにせず(CLOSED)に応募します。
「2、今までのキャリアを活かす」の項目はストレスに晒される危険が高いのと地元での就職が難しい、全く障害者採用案件がないとのことで条件から落とさざるを得ませんでした。
それでも1と3からに縛ったのですが障害者採用案件で探し出せず、CLOSEDにて就職先が決まりました。
私の場合は躁状態が目立たずうつの時期が長い傾向にあります。今は寛解状態で仕事を始められましたが、いつうつに落ちるかが心配です。幸いストレスの少ない仕事ですので、薬でなんとか持たせられるでしょう。
がんばります。
コメント