病前性格とは
双極性障害の原因はわかっていません。症状を抑えることはできても完治はしない言われています。今後はこの障害にどうやって付き合っていくか・・・
気分・思考・行動のアンバランスと大きな波が現れる脳の病気です。いずれ医学的に原因が明らかにされるはずです。ですがそれ以外に、本人の”性格”という医学的原因と違うものがあるように思います。
双極性障害になりやすい性格っていうものはあるのでしょうか?『病前性格』というモノ。
あると思います。持っている基本的な性格が暴走している自覚があります。
考察してみます。
双極性障害によくいる性格(と言われているもの)
クレッチマーの説
1921年に、ドイツの精神科医クレッチマ-が、人間の体型を四つのタイプ(①痩せ型、 ②肥満型、③筋骨型、④発育異常型)に分類し、躁うつ病は肥満型に多く、性格は循環気質(躁うつ気質)であるとしたとのこと。
循環気質の特徴には、
- 人付き合いが良い、親切である、親しみやすい
- 朗らかである、ユ-モアに富む、激しく興奮しやすい
- 物静かである、落ち着きがある、物事を苦にする、柔和
などがあり、中には陽気で快活で、人付き合いの良い型と孤独で引っ込み思案の型とがあるとしています。
クレッチマ-は、これらの特徴が、著しく異常なまでに達したものを循環病質と名づけました。
今から100年前の説です。今の時代からするとちょっと偏見は入っているように感じます。
ストレスへの耐性が弱い
うつ病と同様、双極性障害のうつ期もストレスが発症の原因の一つとして関わっているとされています。
原因となるストレスは、家族や親しい人との死別、失恋などのつらい出来事だけでなく、結婚や昇進といった喜ばしい出来事での環境変化や緊張感も含まれます。
さまざまな理由でストレスを持続的に受けることで、脳内の神経伝達物質の働きに何らかの影響を及ぼし、それが発症の原因の一つになると考えられています。
とはいえ、ストレスが無くても他の原因で発症する場合や、ストレスを強く感じ続けても発症しない場合もあり、明確な因果関係は証明されていません。
自己分析してみると(私の”病前性格?)
社交的
私は、社交的なタイプです。人付き合いは楽しいし気になりません。「人付き合いがいい」とか「親しみやすい」とか言われます。宴会などでは盛り上げ役のポジションです。
緊迫した場面でもふっと和ませるような言葉が出たりします。「いつも朗らかでユーモアに飛ぶ」と誉めていただきます。
過度に優しい
人からは「優しい」と言われます。ですが、それは「その人に好まれる行動をとっている」に過ぎません。
「社交的」というのも「周りの雰囲気を察知し皆が良いように思うように行動する」ということです。
その場に合わせて、その場にいる人たちに合わせて行動する・・・それは「優柔不断」ということでしょう。
行動としては優柔不断だが、心の中では独善的で保守的(切り替えが難しい、)粘着質的でこだわ利が強い・・・常にそのギャップに囚われている。
人からどう見られているか常に気にしている。
常に人の目を気にしています。
身だしなみに気を使います。スタイルを維持するように体も適度に鍛えます。見聞が広いとか多趣味とも言われますが、そう言われるように自分を演出しています。使っている道具もその道具を使うことで自分がどう見られるか計算しています。
なので、人の目を気にして、勝手に相手の気持ちを憶測して、その人に良かれと思うように、その人に好かれようとするがための行動をとる。
そういう卑屈な自分を軽蔑しているところがあります。ここでのギャップもストレスです。
これらは本当に病前性格なのか?
こういう性格が双極性障害に繋がっている?クレッチマーの説と遠からず近からず・・・
このような性格を自分でよく理解している。そしてその嫌なところも自覚している。そこにあるギャップが軋みを生じて双極性障害に繋がったのではないかと想像しています。
上記に性格が暴走し極端になる→本来ありたい自分とのギャップが大きくなる→突然”落ちる” という繰り返し・・・
暴走している度合いが少ないと次にくるうつ期も軽くてすむ・・・という感じがします。
病前性格を知ることに意味
双極性障害に限らず、病前性格を知ることに意味があるでしょうか?
「診断に役立つ」「再発防止治療方法の選択に役立つ」「若い頃から将来の発症予測につながる」ということがあるでしょう。
ですが、知ったところでどうすることもできない。予防できるモノでもありません。
逆に「患者になるかもしれない、障害を持つかもしれない」と分かることで不幸になるかもしれません。
双極性障害と病前性格について調べてみると学説的にあまり見当たりません。そもそも意味のないモノであるからではないかと想像します。
”どうでもいい問題””気にしちゃいけない問題”なのでしょう。
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