躁うつ病(双極性障害)でないことが経験ないので、自分の読書経験を話してもそれは双極性障害の傾向であると断定することはできませんが、ご参考にお話しします。
複数冊同時読みとか資格や自己研鑽本などにすぐ手を出す・・・などは少しその傾向があるのではないかと思われます。
社会人としての読書は、”読書”と言えないようなもの
学生のころは時間とお金が許せば映画と読書でした。
社会人になってからは、時間がないこともありもっぱら読むのは評論モノ、ビジネス書、フィクションの読み物が中心でした。何冊も抱えて同時に斜めに読み進めます。
仕事のことしか頭になかったので、空想の物語の中に浸って感情をゆすられるというのは嘘っぽいと感じ、それより仕事の足しになるビジネス書などを読んで自己研鑽した方がいいと考えていました。生活の全てを仕事のことで締めたいと思っていました。
仕事は思うようにいかないことばかりでしたが、仕事に全集中できていないのだ自分を追い込んでいました。
「趣味は読書」といえるような”読書”ではありません。気晴らしになっていません。
うつ期に自己研鑽本・資格勉強などやらないべき
そのうちガス欠になって「うつ状態」で動けなくなりました。本の読み方が変わってきます。
うつの底にいる時は本を読むなどできません。回復し始めて動けるようになってくると、復帰に焦り始めます。
どうせ休んで復帰するならパワーアップして復帰しようと考え、ビジネス書、ノウハウ本、企業史など業界ネタ本それに資格関連本などを取り寄せて取り組もうとします。
ですが、以前のように頭に入ってきません。「こんなモノも理解できないのか」「休んでなまってしまったのではないか」などど焦って、できないことでまた落ち込むというようなことをしてました。
休職の意味がないです。こういうのはうつ期には避けたほうがいいです。難しいですが、とにかく無理矢理でも何もしない、開き直って仕事に関連するものから完全に距離を置く生活を目指すべきです。
うつ期には軽るーく
時間ができます。でも体もエネルギッシュに動けません。そういうときに軽い小説や随筆などを読むことはいいことだと思います。長編はできるだけ避けた方がいいでしょう。狂気ホラー、猟奇殺人ミステリーなどは辞めたいところです。
物語の流れに驚いたり、感動したり、登場人物に好感をもったり、尊敬したり、否定したり、嫌悪感をもったり、自分だったらどうするか空想したり、文章の巧みさにうなったりと、現実の世界と距離を置いた、エモーショナルな部分で文字列に触れて、固まってしまった感情を動かす。
なんだか生き急いでいたのかなと少し立ち止まる機会を持てればいいですね。その心の余裕が必要だったんだと感じられればいいかと。
元々うちにあった本を手始めに読み始めました。うちにあった本なのでいずれも既に読んだことがあるものですが、長いブランクがあったので、新鮮な気持ちで手に取りました。
読んだことがあるので、当然予想外の展開はあまり起こりません。気構えることなく読み進められるのがよかったと思います。最後まで読みきれないとわからない、だから終われないというノルマ感が薄いのがその頃の精神状態にはよかったと思います。
躁状態になるとこんな感じで本を読みます
躁状態に上がってきますと「時間が足りない」感が高まります。そのくせ本はどんどん買います。
本の買い方は、支離滅裂です。文豪と言われる人の文芸作品からライトノベルズ、タレント本、ヒット作家の新刊、ホラー小説、歴史小説、恋愛小説、冒険もの、評論、随筆などなど支離滅裂です。お金があるなら、棚ごと買ってしまいたい気になります。
手に入れた本を5〜7冊ほど同時に複数冊を読んでいます。一気に読んでしまうもの、途中でやめてしまうもの、ブランクを置いてまた読み続けるものなど、進めるスピードも読むウェイトの掛け方もバラバラ。
時間は有限ですからもちろん全ては読めません。人が見たら頭がどうなっているのかと思うかもしれません。
そして、その読んだ本の感想を誰かに話したくて仕方ありません。今までに友達というものを捨ててしまっているので、話す人がいなくて寂しいです。同時にたくさん読んでいるので、たくさん話すことがあるのですが・・・
本屋さんに行って並んでいる本を見てゾッとしたこと、吐き気を感じたことなどあります。自分の読んだことのない本がこんなにある・・自分の知らない知識がこんなにたくさんある。どうしたらいいんだ??死ぬまでに少しでも読まないと!
だからと言って本の読み方を変えるほどヤバいことではない
私の場合は、うつ期には休職→物理的に時間ができる→自分を見直す心の余裕ができるという流れの中で多くの小説を読むようになりました。それはよかったと思っています。
ですが、実際に、自分の精神状態を性格に把握し、今が本を手に取る時だ!など、自分では判断できるものではありません。あまり深く考えずに、単純に読みたいなと思ったら、読み始めてみる。読みたくなくなったらやめる。始めたいときにはじめて見るのがいいです。
くれぐれも本の読み方は「こうあるべき」など考えないように。「いつまでに読めなきゃ」「最後まで読み切らねば」というような”〇〇せねば”思考にはまらないように。「こうあるべき」との考え方は避け、「適当に」ゆるく取り組めばいいです。
躁の時期は止まりませんのでどうしようもないです。こうなってきたんだな!と自覚すること自体が大切です。
鬱になってきたことは自分で分かりにくいですが、本の読み方・買い方が変わってきたということをシグナルと受け取って、散財しないように、薬の服用を忘れないように注意すること肝要かと。
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