「うつ病」と診断 投薬治療 うまくいかない!
もうだいぶ前のことになります。思考回路や感情が固まってしまって体が動かなくなり、会社の産業医から紹介を受けて精神科に行きました。うつ病とのことで休職し薬物治療が始まったわけですが、なかなか効果が上がりません。
飲んだら熱が下がるとか痛みがおさまるとかならわかりやすいのですが、「落ち込んだ気分がマシになった」とか自分では良くわかりませんでした。きっと効いていなかったのでしょう。色々な薬を試しましたが気分の変化は感じることがありませんでした。
体が少し動きやすくなってきたかなというのは感じることはできましたが、それでも薬の服用で改善したのか、ただ仕事を休んでいたから回復してきたのかよくわかりません。
抗うつ薬や抗精神薬などは、飲んですぐに効果があるものではなく、数週間飲み続けて効果が出るというようなものです。薬を処方されて2週間ほど様子みようということになって2週間後に通院。状況確認して、その薬を増量してさらに2〜3週間後の通院。どうも変化がなさそうだなということで薬を変えてまた2〜3週間。今度は別の薬を加えてみようかで、また2〜3週間。なかなか効果が現れないまま、いろんな薬を加えたり変更したり組み合わせたりで。あっという間に半年ぐらい過ぎてしまいます。
外出するのは辛いので、できたら病院に通いたくない。でも早く治して、この主治医に「復職OK」と認定してもらわねば仕事に戻れないのでがんばって通院しなければ。通院もストレスでした。
薬の量は異常かも・・・心配になる
パキシル、サインバルタ、ジェイゾロフト、リフレックス、レクサプロなどを試しました。これ以外にも何種類も試しました。3〜4種類併用していた薬もあります。
睡眠導入剤やこれらの薬対策の胃腸薬なども含めると1日に20錠ほども飲んでいました。異常だと思います.。先生の言うなりで薬の量は行き過ぎかなとは思いました。
でも、治して早く仕事に復帰したかったです。復帰に焦っていました。「早く復帰するためには言う通りに薬を飲まなければ」と自分を納得させていました。
そして転院
試行錯誤はしましたが、どれも効果がないまま、2年ほど経ってしまいました。体は動くようになってきて”うつの底”は脱しましたが、それは薬の効果というより時間がそうさせたのかも。
それでも、レクサプロを飲み始めた頃に効果が感じられるような気がしました。落ち込んでいた気持ちが薄らいでいくような感じ。
その頃、薬だけではあまり効果がないような気がしていたので、「認知行動療法」というのがあるとネットで知り、主治医に相談しました。
そこの病院ではそういう療法は対応できないとのことでしたので主治医に紹介してもらって別の病院に転院しました。新しい主治医に認知行動療法をやってみたいという件に加え、レクサプロがなんだか効いているような気がするがあまりにたくさんの種類を飲んでいるのでどれの効果かよくわからない、現在飲んでいる薬を整理したいということをお願いしました。
そして、認知行動療法を進めながら先生と一緒に過去の体調の変化と薬の関係を振り返りながら、薬の種類を減らす試みを始めました。
少し効果があったと感じられたレクサプロ中心に他の薬を辞めて様子を見ました。
双極性障害と判明
一方で、過去数年間の生活を日記などをもとに振り返ってみると大きな気分の波があるのではとのことになり、試しにラミクタールを飲み始めることになりました。ラミクタールは双極性障害の気分安定に効果がある薬です。
これが効いたみたいです。以前よりずっと気分は安定してきました。今考えてみるとレクサプロが軽く躁転させたのかもしれません。これで底上げして、ラミクタールで安定させて、と言う感じだったと思っています。
結局双極性障害に使う薬が効果があったこと。20年ほど自分の波を思い起こす作業をしたこと、この数年つけてきたの日誌を見返すことなどをして、「双極性障害なのではないか」とのところに辿り着きました。それに基づき投薬の内容もスッキリと整理されました。
現在の投薬状況
現在は、ラミクタールと睡眠導入剤、ほぼこれのみで進めています。ですがこれで安定し切れるわけではなく、上がり過ぎた時には炭酸リチウムとか落ちそうな気配があった時にはラツーダが加わることもあります。
効果のある薬にたどり着いたことは助かりました。不安が少し低減されました。
私の場合は躁状態はそんなに激しくありませんので、うつに落ちるのが特に怖いです。躁で上がりすぎると反動でうつ期がくる感覚もあるので、とにかく上がりすぎず下がりすぎずの安定したところを維持するように心がけています。
私の場合、気分の波は「睡眠」と「周りの人への話しかけの量」をチェックポイントにしています。
過睡眠や昼間の激しい眠気、全く眠らなくても大丈夫な状態など睡眠の乱れが上がったり下がったりのきっかけになります。相手の話をろくに聞かずに話をしているとか会話が億劫になっているとかちゃんと会話のキャッチボールをしている状態からずれ出すことも危険信号です。
その様子を見ながら、一方的に先生の言いなりにならず相談しながら薬の増減・調整をおこなっています。
まとめ(効果のある薬にたどり着くのも自分次第!)
一度はうつ病と診断されたのちに双極性障害と診断された。双極性障害の診断が遅れた。などの話はよく聞きます。双極性障害のうつ期の状態は、うつ病のそれと大差ないです。でも抗うつ薬で効果がないとか、治りかけたのにまた沈んだなどの時は、双極性障害である可能性があります。
私の場合もそうでしたがもっと早くわかっても良かったんではないかと思います。私の場合は働き盛りの貴重な3年間を試行錯誤で棒に振ったようなものです。その後のサラリーマン人生は崩壊してしまいました。
その当時、私に双極性障害についての知識があればこのような回り道はなかったでしょう。知識を持って自分の気分を自分で把握できていれば先生のいうなりになっていなかったかもしれない。
これら気分障害は”自覚”が重要です。自覚することで客観的に自分を見ることもできますし、自分の気分の変化も具体的に把握できるとおもいます。
それには、これらの病気の知識、薬の知識も必要です。医者任せにしない気持ちが必要。今は、ネット上にたくさんの情報がありますし、体験談のようなものもたくさんありますのでできると思います。
心の病気なので、外から症状や数値で判断ができません。本人以上にわかる人がいない、医者より先におかしいと気づけるはず!と考えるべきなのかもしれません。
ドロドロの精神状態の時に難しいかもしれませんが。
コメント