双極性障害の躁状態の時の”散財”については大きなトラブルの原因になります。家族や周りの人を巻き込んだ過度な借金などから、家計の破綻はもとより家族関係の拗れで家庭崩壊につながってしまいます。
ところが当事者には”散財”している自覚はほとんどありません。
私の場合は、”散財”そのものをしていませんので”後悔”もありません!
と思っていたのですが・・・
この記事を書くにあたって振り返ってみると私のお金の使い方が”散財”と似て非なるものであることに気付かされました。「かくれ散財」か?
今は、老後のお金も含め全く貯金もありません。多少の借金もあります。この現状からして”散財”の結果なのか?・・・
検証してみましょう。(背筋が寒くなってきます・・・)
私の買い物ポリシー
私の若い頃からの買い物の基本的な考え方は、「高くてもしっかりしたものを購入して長く使う」ということです。
それが”経済的”で「かしこい消費者でですね」と褒めてもらえるもの、と考えています。
あまり流行を追うことはありません。ファッション関係もベーシックなデザインを長く着ます。少し大きな買い物では、価格で比較して買うのではなく、機能や耐久性を比較して買います。
どのジャンルにも「ベストセラー」というものがあります。「パーマネントコレクション」「伝統に裏付けされた」「職人わざ」「珠玉の一品」、そのカテゴリーの第一人者が使用している「プロ仕様」など、これらの言葉に弱いです。
そうなると少し根は張りますが、一生使う気持ちで買いますので、高い買い物ではないと思っています。
買い物経歴
オーディオ機器
持っていることで自慢したり自己満足したりの”所有”感を楽しむというより、味わったことのない”体験”を期待できるものは、”良いもの”であるべきです。
心が震えるほどの感動が味わえるはずのオーディオ機器などは、気持ちが揺れます。
オーディオ機器は、大したものは持っていません。7万円ほどのメインアンプとプリアンプ、8万円ほどのスピーカーと今は使えていないですが8万円ほどのレコードプレーヤー、CDプレーヤーに5万円ほどのサブスピーカーぐらいです。
こう書いてみると安くない買い物ですが、ピンの世界はこれより一桁も二桁も違う世界ですので無難なところかなと思っています。大きな音を鳴らす部屋もありませんし。
楽器
楽器は、エレキギター、アコースティックギター、バンジョー、フラットマンドリンとグランドピアノを持っています。
シンセサイザーも持っていたのですが、売ってしまいました。
エレキギターは20万円ほど35年前に購入。アコースティックギターは15万円ほど、40年ほど前です。
バンジョーはタダです。というか40年ほど前に「使わないな」と言っていた友人から借りっぱなしです。
フラットマンドリンは15万円ほど。3〜4年前に買いました。ピアノは20年ほど前です。これは100万円は軽く超えたでしょう。
諸々合わせてみると250万円ほど・・・こう合計を計算してみるとちょっといってしまってますね。でも同時ではないですし、一生ものですから。ほぼ、毎日どれかの楽器を触っていますし。
車
車は、長くドイツ車を乗り継いでいます。”曲がる””止まる””走る”の車の基本が正しく癖なく快適で、安心感があり長距離を乗っていも疲れません。燃費もそんなに悪くありません。第一に滅多に故障しません。
20代の時に最初に車を持つようになってから、同じブランドの車を何世代もずーっと乗り続けています。いずれも20万キロ以上は乗りました。国産車の同じグレードのものと比較するときっと100万円ほど高いかもしれません。車検の時などに交換する部品の単価が高いのは辟易しましたが、長く乗れる信頼感と絶対的な安全安心感から無駄に高いとは思いません。賢くいい買い物をしたと思っています。
テニス用具
テニスラケットは、買い方によってはガット張り込みで2万円台から購入できるのですが、私のはある有名テニスプレーヤーが使用している本体5万円代のラケットです。
あらゆるラケットを試打したわけではないですが、これは打球感が最高です。重さもバランスも自分のプレースタイルに合っていると信じていますし、何より憧れているプレーヤに少し近づいた気がします。
本格的にテニスをやっている人なら2〜3ヶ月ごとにガットも張り替え、ラケットも自分の成長に合わせ2年ほどで切り替えていくものでしょうし、同時に複数本の同じラケットを購入してローテーションして使うもの。ですがアマチュアですのでそこまではしません。同時に購入するのは2本だけですし、ガットの張り替えも1年近くはしません。(これでもド下手のアマティアには多いかも・・・)
スーツなど
スーツやネクタイ、靴、時計など、ビジネスで普段使うものについてはそれらを身につけることでどう評価されるかを考えて購入します。「年相応」とか「品格」などを考えてどうしてもちょっと高いものになる傾向にあります。
ただ、数百万円の時計とか、宝飾品、超高級ブランドのスーツとかを購入する気はありません。
生活レベルは身の丈に合っているか
生活レベル(消費行動)は身の丈に合っているか、収入に見合っって消費しているかについては、あまりかんがえたことがありません。
住まい
30歳代前半に一戸建てを購入しました。
都会ではないので25年もローンを組めばいけるのではないかと決めました。賃貸のアパートに住んでいましたが、立ち退きになり新しいアパートを探していたのですが、その際に勢いで購入しました。
教育費
二人いますが、中学・高校・大学と全て私学です。一人は大学院まで行きました。
これは正直言って出費が大きくてまいりました。大学は遠隔地だったので仕送りなどもしました。奨学金も申し込みましたし教育ローンも組みました。
本人たちの希望が第一でしたが、親の見栄もあったかもしれません。
外食
今、振り返ってみると普通の家庭より外食が多いかもしれません。
料理したり後片付けしたり、食べたい!と思ったものが家庭で味わうのが難しかったりするとすぐ外へ食べに行きます。
家族4人で出かけるとかなりの出費だったのかもしれません。
今でも衝動的に「これが食べたい!食べに行こ!」となるケースが非常に多いです。
振り返ってみると これらはやっぱり”散財”と言えるのか・・・
かしこい買い物と思ってはいたが・・・
このように並べてみると、自分の収入に見合ったお金の使い方ができていないようです。今現在、全く貯金がなく就職もままならない状態に陥っていることがそれを物語っています。
当時は「かしこい買い物」と思っていましたが、この使い方を選択しなくても良い「賢さ(もっと金額を熟考した)」があってもよかったのかもしれません。
それと「見栄」もあったのかもしれません。
衝動的であったような
上記を眺めてみるとどれも少し衝動的に踏み切っているところがあります。常に購入したいという衝動はありますが、それへの障壁(ブレーキをかけるもの)もちゃんとあるつもりです。
ただし、ある時期(きっと”躁”の時期)はその障壁が低くなっていたみたいです。
必要だと思いどんどん購入していたのですが、今考えてみればなくて困るほどでもありません。
車も楽器もラケットもその時の財布の中身に関係なく勢いで購入しています。そういえば、今住んでいる家も思いついた時に買っています。
教育費を工面するために教育ローンを組んだときも返還の計画をあまり考えずに衝動的に契約しています。基本的に子供達のために使ったはずですが、正確に教育費として使っていたかは怪しいです。
あまりに先を考えていないような・・・
住宅ローン、教育ローン、車のローンなどの借金は、組んだときは当然返せる当てがあって組んでいます。
ですが、自分が働けなくなってしまうとは想定していませんでした。
それぞれのローンを組んだ際はある程度不測の事態に備えるべきだったかもしれません。
それよりそれぞれ衝動的に組むのではなく、そのローンを組む必要がそもそもあるのか(その使用用途は本当に必要か)をもう少し考えるべきだったかもしれません。
これらの消費行動は「双極性障害」からきているのか?
このような消費行動の傾向は私の性格による部分が大きいと考えています。(障害のせいではないと)
ただ「衝動性」の部分は双極性障害のせいもあるかもしれません。その「衝動性」の強さが”病的なレベル”であるのか否か・・・ここは自分ではわかりにくいです。
それぞれ購入した時期が私の軽躁時期と重なるかは今となってはよくわかりませんが、そう言われるとそういう波の時だったのかもしれません。
ですが、その時々には衝動的だったとかやりすぎだったとの感覚はあまりありません。その感覚がなかったことが”病的”なのでしょう。
今できる対応策はあるのか?
衝動の強さと障壁の低さがある時期になるとやってくるというところ、波があるところが双極性障害っぽいところなのでしょう。
本人は「使いすぎ」「買いすぎ」と思っていないので自分で抑制することは難しいです。
ですので、とにかく今はなんでも周りの人に相談しながら進めるように気をつけています。異常かどうかは自分より周りから教えてもらった方が安全です。
また、この病気の症状も勉強していて、それなりの障壁の高さは保つことができているので、衝動はあるが抑えられる、抑える自信があるという状態です。
そもそもお金がないし、借りるにも担保にするものももはやありませんので、勝手に障壁は高くなってくれていますが。
そういうことで、少しは安全な状態なのですが、ちょっとお金が入るようなことがあったら危ない危ない・・・
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